オフショア初体験!

安乗FSシーフレンズから出船
今回のターゲットはズバリ「カツオ」
の、はずが、状況の変化で急遽「シイラ」に・・・オイオイ!道具無いっちゅうの。
おまけに、6人中5人が「オフショア初」!ラインシステムってどうやるの?状態。
唯一の頼りはシイラ2回目のN氏のみ・・・・いったいどうなる事やら。

各自3日でタックルを買いそろえ、ラインシステムのお勉強。
バスの時はやったことの無いラインシステム。慣れないと大変だなこりゃ。

で、前日。ちょっとでも睡眠時間を稼ごうと夜7時に出発。計画通りその日のうちに現場へ。
ところが・・・「眠れねぇ」・・・・
「今、アベは100位、150クラスもバンバン揚がってるよぉ」
前日の釣果状況報告は、36歳の私を「遠足前日の幼稚園児状態」にしてしまった。結局一睡もせず船上の人に。

船はとにかく東をめざし、1時間ほど走ったところで最初の漂流物発見。
初船、初シイラ、初投げ、とにかく緊張の第1投目、
どぼっ。慣れない重さにルアーはほぼ真下に落ちた。情けない。
気を取り直して2投目、ルアーに重量があるので飛ぶ飛ぶ・・・・
「スプラッシュもでけぇー。」と感心していると「はいあげて」の声がスピーカーから。
2投で見切りですか・・・ハヤイ。

3つ目のパヤオでシイラと初対面。70くらいのペンペンだけど、とりあえずカンドー。
もう、このまま帰ってもいい。ってくらい綺麗だ。
単発でいるだけのようで、ルアーを負う気配なし。まるでイルカのようになつっこい感じで
船の周りを回っている。「こいつを釣るのか・・・・」ちょっとかわいそうになった。

しばらく走るも漂流物無し、大王崎の魚礁に向かうこととなる。

トビウオを見たのも初めて。
んーーどう見ても飛行機だ。水平尾翼までついとる。
ライト兄弟はこれを見て飛行機が飛ぶと確信したに違いない。

これから先は、シイラとのファイトについて書くのだが、はっきり言って、
何番目のパヤオが良かったとか、誰々が掛けて、誰がバラしたとか、
そんなことは、全く覚えていない。脳汁ジュルジュルで記憶なんてものは熔けて曖昧になっている。
でも、クロンボさんが掛けてバレた。あ、またバレた。ってのはなぜか覚えているなぁ。何でだろ。
逆に立石さんが3本あげたうちの2本については、全然気がつかず・・・・不思議だ。

人の釣果までは覚えていないので、自分のことをば・・・
そ、その前に、忘れられない嫌な事件があったんだ。そういえば!

今回の船はトイレ無しの古いタイプ。一応あるんだけど船尾の隅を囲んだだけの簡易トイレ。
壁の高さは30cm。当然しゃがんでも目隠しにはならないお粗末なもの。まぁ、金隠し程度にはなるが・・・

狭い船上、友達思いの私は、初めにいた船首から、船尾に来ていた。
2回目の釣行となるNもみんなに船首を譲って船尾だ。
俺達ってエライな。きっと神様がいい魚をご褒美にくれるぞ・・・・・さ、ルアーチェンジだ。
身勝手に金の斧銀の斧の話しに酔いしれたアホな私は、自分がトイレの中に入ってキャストしていた事も
すっかり忘れ、回れ右してタックルボックスへ、・・当然足は高さ30センチの壁に引っかかり、あえなく転倒。
足に痛みが走ったので見てみるとスネが擦りむけている。「おー痛ぇ」
スネは痛いが竿は無事のようだ。身体の傷はほっときゃ治る。道具は金出さんとあかんもんね。
「良かった良かった」と竿を振ってみると、ティップがぽろり・・・・
あわれ、私のサザンクロスは購入後60時間という記録的な早さで他界されたのでした。

第2弾
不幸は続くよどこまでも・・・・
ロッドを無くした私は、同志Nにロッドを借り、(迷惑そうな顔をされたが、笑顔で借りた。立場弱いモン)
気を取り直して、キャスト、着水同時ヒット!!!
やはり神様はおったぁ。と追いあわせを喰らわせてやると、「ぷち」
「なかむらぁぁぁぁぁ」(とうとう実名)
「どういうシステム組んどんじゃぁ」と心で叫んでも口には出さなかった。
けど、すごく苛ついた。と言うより不幸が続いて悲しくなった。
必死こいてビニミを作っていると・・・・・・・・・
「うわぁ、沖サワラだぁ」「シオだぁ」船上のメリークリスマス。盆と正月がいっぺんにきているらしい。
やっとラインが完成する、唾を付けて締め込むと、メインラインがあっさりと「ぷち」
「なかむらぁぁぁぁぁ」(またも実名)
「何処のライン使っとるんじゃぁ」と心で叫んで、またしても我慢した私だった。
涙が出そうになるのを我慢していると、「はいあげて」
私は信仰を捨てることにした。

時計は10:30をまわった。どうしたものか漂流物が無い。
焦りがいらだちに変わってくる。
小さなゴミは浮いているが、船長は「あんなんダメ」と通過していく。
左舷に短い棒きれが浮いているのを見つけた。しかしエンジンの回転数はあがったままだ。
「あれを打たせろ」船首から船長を見つめ、左舷を指さすと「しゃぁねぇな」って感じで船は旋回した。

これが、大HITだった。
コバルトブルー。海がシイラでまっ青だった。立石君のロッドがいの壱に曲がった。
そして次々にHIT、ルアーを聞くとイワシカラーのポッパーだという。
「もってねぇ」万事休すかと思っていると、タックルボックスからこちらを見つめる目玉が・・・・
「カーペンター、君に決めた。byサトシ」と言ったかどうかはわからないが、
ある物しか投げられない。3000円もしたんだ、がんばってくれ。と願ってフルキャストした。
「ほーれ、おいしいトビウオ君だよぉぉ」と水面を走らせると速攻で横から引ったくられた。
しゃぁ。と気合いを入れ追いあわせ3発。後は頭が真っ白で良く覚えていないが、
気がつけばでっかいシイラが船ベリにいた。
N氏が(N氏にもっどている)ギャフを打ち、「やった」と思った次の瞬間、シイラが暴れて
ギャフがはずれた。手追いとなったシイラはものすごい暴れようで、船底目指してもぐっていく。
船底はヤバイ
ラインは出せない、くそ堅いと思ったロッドが満月になっている。「折れないでくれ」
「フックよ伸びないでくれ」ただただ祈りながらの長い時間が続いた。
その後も、寄せてくるものの、魚の角度が悪く、ギャフが刺さらない。そのたびに暴れまわり
冷や冷やさせたれたが、なんとか船長にギャフを入れてもらい、ランディングできた。

初めてのシイラは110cmの雄だった。
興奮状態の中では何とも思わなかったが、ギャフを打たれ今は静かに横たわったシイラを見つめ、
一番はじめにみた、単発のシイラを思い出した。
イルカみたいにあどけなく船の周りを泳いでいたあのシイラ。
今はもう釣られてしまったか・・・・

その直後、一番はじめにHITさせた立石さんのシイラがやっとランディングされた。
130cm、初めてシイラにやってきた男に海はものすごいプレゼントをくれた。

その後は、シイラは釣れなくなったが、ジグに沖サワラが来た。
おみやげになる魚の方がなんだかうれしい。胃の中に納める魚には罪の意識も薄れる。

12時をまわったあたりで、船は港を目指して走り出した。
お約束は1時までなので、まだロッドオフでは無いが、帰り道で、道々やっていくということらしい。

帰りのコースには大した漂流物もなく、実質これがロッドオフとなった。
本日の釣果は、
シイラ70〜130 6本
沖サワラ 50〜70 4本
シオ 30       数本
その他        ちょろちょろ

↓なんて言う名前なんだろう?



TOPページ